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高分子材料・複合材料に関する研究


炭素繊維強化複合材料に関する研究

   現在航空・宇宙・自動車産業で盛んに開発されている,熱可塑性樹脂(高温で溶けるプラスチック)を用いた炭素繊維強化複合材料についても,研究を行っています.  複合材料は高分子材料と繊維でできていることから,高分子材料特有の粘弾性挙動が発生します.特に疲労環境下においては,粘弾性挙動のみならず,損傷蓄積挙動も発生します.本研究室では,粘弾性特性を動的粘弾性試験器で,損傷蓄積過程をアコースティック・エミッション法を用いて計測し,解析することで,疲労挙動と粘弾性特性の関係を明らかにします.
 次の図は,一方向性炭素繊維強化複合材料の引張試験中結果および試験中に発生したAEです.試験開始直後にはチャックの食い込みによる損傷が発生してしまっていますが,試験前半では樹脂割れなどの音だと思われる,比較的低周波数領域のAEが発生しており,試験後半では,繊維破断とみられる高周波領域のAEが多数発生していることがわかります.

CFRPの引張試験時に発生したAE信号とその解析結果


褥瘡用マットレスの劣化の診断

   褥瘡(床ずれ)用マットレスは,病院・介護施設等において多く使用されていますが,使いまわされているために,使用頻度によっては褥瘡リスクが高まるといった問題があります.本研究では,褥瘡用マットレス(ウレタンフォーム)の劣化を,加速的・限定的に発生させ,劣化したマットレスの顕微ラマン分光分析および動的粘弾性特性を測定することで,機械的特性への劣化の影響を把握しています.これまでに熱劣化と加水分解の2種類を行っております.これらの劣化の種類によって,弾性・粘性成分の減少量が異なることが明らかにされてきました.

 現在は化学的劣化のみならず,機械的負荷による劣化の影響を考慮した研究を始めています.

 また,患者の腰部はマットレスの中央部に位置します.すなわち,マットレス中央部が最も劣化しやすいと思われますが,実際にはどのような劣化分布を示しているのか,についても調査を行っております.

 本研究は,株式会社タイカ様と共同研究を行っております.

スポンジの劣化による色の変化


分子動力学シミュレーションに関する研究

   高分子材料は長時間放置しておくと収縮します.この現象をフィジカルエージング現象と言います.これは製品設計上きわめて重要でありますが,ほとんど考慮されていないのが現状です.

 これまでに,様々な研究者がフィジカルエージング現象と粘弾性特性の関係を実験的に明らかにしておりますが,この現象は分子配置のわずかな変化により発生する現象であるため,シミュレーションを行う例はありません.

 本研究では,フィジカルエージング現象を分子動力学シミュレーションを用いて再現することを目的としております.また,CFRP同士の接着状態に関するシミュレーションも今後行う予定です.それ以外にも,様々な現象を分子動力学シミュレーションによって再現していきたいと思います.

ポリエチレンの分子モデル


研究テーマに関する御質問などございましたら 坂井まで御連絡ください。
E-mail : sakai[a]mech.saitama-u.ac.jp ([a]を@に置き換えてください。)
共同研究などに関心のある方もどうぞお気軽に御相談ください。
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